弁護士の北野隆志です。
以前、日本の最南端の裁判所に行ったことはこのブログでも報告しました。
日本最南端の裁判所に行ってきました!(2017年6月14日)
今回は、北です。
日本最北端の裁判所に行ってきました。
※正確には最北端の「地方裁判所」です。
※今後この記事における「裁判所」とは、主に地方裁判所のことを指すと考えてください。
日本最北端の裁判所はどこだと思いますか?
まずは、これに乗って移動します。
もうこの時点でお分かりの方も多数いらっしゃると思います。
しばらくは車窓に流れる牧歌的な風景を楽しみます。
駅に到着しました。
この日は、とても天気の良い日です。
この街は寒いのか暑いのは分からないことがある不思議な街です。
駅前はここ数年でだいぶ雰囲気が変わりました。
しかし、駅から少し足を延ばすと、変わらないこの街独特の空気感があります。
裁判所は駅前から離れたところにあり、車で15分程度の距離のところにあります。
着きました。
これが日本最北にある裁判所(地方裁判所)です。
ここは・・・
旭川地方裁判所です。
地図でみると・・・
※「旭川家庭裁判所」と出ているかもしれませんが、ここに旭川地裁があります。
旭川地裁の担当する範囲の広さは?
憲法を勉強したことがある方なら、聞いたことがあるはずの有名な判例があります。
猿払事件(さるふつ事件)
です。
これは公務員の政治活動の自由に関する重要判例です。
猿払事件の第一審はこの旭川地裁で行われました(昭和43年3月25日判決)
この事件では鬼志別郵便局に勤務する郵政事務官の政治活動が問題となりました。
鬼志別郵便局・・・場所はここです。
直線距離にして約172km、道路の距離では約216kmもあります。
管轄の範囲がとても広大であることが分かります。
旭川の弁護士のホーム基地
ちなみに裁判所の隣には旭川弁護士会館があります。
この看板を曲がると、
横からもすこし見てみましょう。
少し可愛く、やさしくも感じる建物です。
法律相談に行かれる方も、構えることなく訪問できる建物だと感じました。
「でも人は旭川で恋なんてするものなのかしら?」
「でも人は旭川で恋なんてするものなのかしら?」
これは村上春樹の『ノルウェイの森』に出てくる台詞です。
村上春樹の小説では、これ以外にも『羊を巡る冒険』など様々な作品で旭川が頻出します。
しかし、大体いつも不思議な扱いがなされています。
このような旭川の扱いに対しては賛否両論なところがありますが、
私は旭川が一体どんなどころか非常に興味を持っていました。
※これらの点に関して、例えばかつて偶然みつけたこのコラムなどを興味深く読みましたので興味のある方はぜひご覧ください。
なぜ、駅から離れたこのような場所に裁判所があるのでしょうか?
旭川地裁の周りには、陸上自衛隊の旭川駐屯地があります。
見えづらくて申し訳ありませんが、裁判所からは道を挟んで向こう側が駐屯地です。
他には、北海道護国神社や花咲スポーツ公園硬式野球場(スタルヒン球場)などもあります。
なぜ裁判所が駅から離れたここにあるのか・・・それは旭川の歴史に大きく関係します。
この歴史的経緯についてはネット上にもあまり詳しい情報はうまく見つかりません。
旭川の歴史を知るには・・・
旭川の歴史を概観するおすすめのスポットがあります。
裁判所のすぐ近くに、陸上自衛隊旭川駐屯地内に北鎮記念館(ほくちんきねんかん)という場所があります。
ここには屯田兵など北海道開拓時代から現在に至るまでの旭川の史料が展示・説明されています。
他の施設に比べると政治色などは薄く、ある程度客観的に説明されており、情報量も膨大で非常に勉強になります。
(もっとも、開拓する側からの視点でのみ説明されているという批判はなされているところです。)
図書室にある文献もかなり充実していて旭川の歴史や北海道の歴史を学ぶことができます。
自衛隊に対する政治的立場はいろいろとあると思いますが、史料自体は貴重で勉強になると思います。
なお、入場は無料ですが開館時間は夏期と冬期で異なりますのでご注意ください。
旭川のおすすめスポット
私は旭川に詳しいわけではなく、ほかにお伝えできることも特にありませんので、私なりのおすすめスポットでも書きましょうか。
カレー&フレンチバル アンプティープーレ
午前3時まで営業しているので、依頼者との打ち合わせなどに便利です。
一人でも行きやすいお店です。おすすめはワインとカレーです。
念のため、食べログのリンクを貼っておきます。
私が旭川にいった際、基本的には寄るお店です。
居酒屋 天金
私が旭川にいった際には必ず行くお店です。
旭川は本当にすごい街だと思います。
「5・7小路 ふらりーと」(通称:焼き鳥横丁)
昭和のレトロな雰囲気が残った横丁です。
「焼鳥専門ぎんねこ」や「べてい」など良い雰囲気の焼き鳥屋が軒を連ねます。
ただ、いずれもお店も少人数しか入れないため大体満席です。
私も一応通りますが、店に入れるのは稀です。
成吉思汗 大黒屋 5丁目支店
本格的にお肉が食べたいときはここです。
ジンギスカンに対するイメージが変わるほどおいしいです。
北海道のジンギスカンは現在の主流はタレ付きだと思いますが、この店の一番人気「生ラム」がおすすめです。
なお、近くにあった本店は現在閉店中とのことです。
旭岳(あさひだけ)
飲食店ばかりというのも偏りがあるため、見どころスポットも少し。
旭川には有名な旭山動物園がありますが、そちらは既にご存知だと思いますので「旭岳」を紹介します。
北海道上川郡東川町にある火山なので旭川ではありませんが、旭川から気軽に行けるということでノミネートしました。
大雪山連峰の主峰で標高2,291mです。
大阪の弁護士がなぜ旭川に
さて、日本最北の裁判所、旭川地方裁判所について紹介してきました。
なぜ大阪の弁護士が旭川に行くのか。
それは弁護士の世界に地域の壁がないからです。
当事務所は現在大阪に拠点ありますが、依頼してくださる方は大阪に限りません。
通信技術が発達した今日、メール、電話、インターネットを用いたテレビ会議(例えばスカイプなど)、チャットソフトなどさまざまな手段でやりとりが可能であり、かならずしも直接会わないと話ができないわけではありません。
むしろ密にコミュニケーションを図ることができる時代になりました。
当事務所の理念は、事業を通じて世界に新しい価値を創出する企業をサポートすることです。
日本中の、あるいは日本から世界へのチャレンジをサポートしています。
旭川は人口34万人を有する北海道第二の都市です。
たくさんの会社があり、たくさんのチャレンジがあります。
旭川だけではありません。
どの街からでも全国に、また世界に、新たな価値を創出することができます。
チャレンジを考えているかたはぜひお声かけください。
ということで、旭川地裁のレポートを終了します。
みなさまとお話できることを楽しみにお待ちしております。
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