弁護士北野隆志が担当していた刑事事件において、第1回公判期日後,つまり起訴後の被告人段階において,勾留の取消し請求が認められ,判決前に釈放されました。

 一般的には,起訴後被告人勾留段階において身体拘束を解くための手段としては保釈があります。もっとも,保釈が認められるためには数百万という保釈保証金と身元引受人が最低でも必要となります。

 証拠隠滅も逃亡のおそれがない場合であっても,数百万円という保釈保証金がなければ身体拘束が続くことになります。

 勾留の取り消しの場合には,保釈保証金などは必要ありませんが,実務上はほとんど認められることはありません。

 平成29年度司法統計によると,各地方裁判所で勾留状を発付された被告人員数は52,943人おり,そのうち保釈が認めらえた人数は17,297(32.67%)います。

 これに対し,勾留取消しが認められた人数は78人です。割合にしてわずか0.147%です。

 今回は保釈金を用意できる可能性が皆無の事案であり,勾留の取り消しが認められた意義は小さくありません。

(北野グランデ法律事務所)