弁護士北野隆志が執筆した論文『AI・ビッグデータを用いたプロファイリングの現状と課題~犯罪予測アルゴリズムを使用した警察活動と差別の再生産~』が京都経済短期大学論集第28巻1号に掲載されました。

 

 海外ではAIやビッグデータを用いた犯罪予測など最新の科学技術を用いた捜査手法が盛んに用いられています。日本でも一部は既に活用されていますが今後ますます活用されていくことが予想されます。そのような捜査手法は効率よく犯罪を予防・検挙することができるという利点がある反面,これまで想像もしなかった問題を生じる危険性があります。データに基づく法執行は一見すると捜査機関の偏見や思い込みを除去し公平・公正なものに思えますが、データ自体に偏見や差別などが紛れ込んでいる危険性もあります。この論文では今後法執行機関がAIやビッグデータ・プロファイリングなどの手法を用いた警察活動・捜査活動を行う場合に生じる問題について検討しました。もっとも、この論文は問題の概要を紹介したものに過ぎません。具体的な検討は改めて検討を進める予定です。